2008年05月07日

おじいちゃんの知恵袋

私の父は眉間にグッとシワを寄せている。
母は 『もうちょっと優しい顔したら?』 と
度々 言っては みるものの
『この顔は生まれつきじゃ』 と
取り付く島もない。

たまに実家を訪れる姉も父の顔を見るなり
開口一番 『お父さん、何か怒っとんの?』 と聞く。

だが父の機嫌が悪いわけでもなく、それが普段の顔である。
でも母はそんな父を心配して 『そんな顔してると損やに』 と
忠告するが 全くの無駄である。


そんな父は 子供の扱いにも手加減というものを知らない。

ある日、娘が父にお風呂に入れてもらい 出てきたところに
ちょうど私が仕事から帰って来た。

娘は泣いていた。

『おじいちゃんが ゴシゴシ〜ッて力いっぱい拭いてくるで痛かったぁ〜』


良い意味でも悪い意味でも 何でも力いっぱいやる父である。


メソメソ泣いている娘に私は
『ホント おじいちゃんは手加減せんでアカンよな』
『ホント おじいちゃんは優しくないでアカンよな』
『ホント おじいちゃんは面白くないでアカンよな』

そんな風に おじいちゃん批判を連発し 娘の味方になって慰めていた。


すると娘は 『そんなに言ったら おじいちゃんが可哀想』 とでも思ったのか
『それでも おじいちゃんが役に立つ時もあるよ』 と言った。


役に立つって・・・。その言い方もどうかと思うけど・・・


どんな時にそう思うのか聞いてみると パッとパジャマのズボンをめくり上げた。

『ココを蚊に刺されとったん。それを おじいちゃんに痒いのって見せたら
バツ バツ バツ バツーッ て 親指の爪で痕つけて
その後に ペチ ペチ ペチ ペチーッ て 叩いてくれたん』

怖いくらいの激しさで身振り手振りを付けつつ再現してくれた。
その勢いに若干圧倒されつつも その後どうしたのか聞いてみた。


『おじいちゃんに 『もう痒くないやろ』 って聞かれたんさ。
それで気付いたんやけど ホントに痒くなくなってたでビックリした!
おじいちゃん マジック使えるんやで!』

かなり感激した様子で目をキラキラさせている。



確かに蚊に刺されてプックリなった所を爪で×印をつけると
痒みが治まるとは よく聞く話。

ただ まさか あの父が そんな事を信じて実践しているとは思わなかった。

意外な新事実である。


それにしても子供のまだまだ細い脚に出来た たった一つの小さな虫刺されに
バツバツバツバツーッと 痒くない箇所までも ついでに攻めておく やり方といい
仕上げにペチペチペチペチーッと叩いておく過剰なまでの追い討ちに父らしさが伺えた。


親子丼でも汁多め。
鯉の水槽でも水多め。
蛇口の締め方でもギュギュッと強め。

何でも 『多め』 『強め』 が好きな父である。


私が子供の頃 お風呂では亀の子タワシでガンガン磨かれた。
その後には真っ白になるまで汗疹の薬をジャカジャカ塗られた。

そんな 『多め』 『強め』 信奉者の父を
眩しい眼差しで一遍も見たことない私は
『おじいちゃんがやると痒みが止まるんやで 凄いよなぁ☆』 と
感心している娘を無邪気だと感じた。


力任せの方法で痒みを止めてくれた後、まだ痛みが残っているにも関わらず
『ありがとうございました!』 と父に最敬礼した娘。


そんな出来事を朗らかな表情で語ってくれる あの純真さ。
そんな娘に間違いなく父のDNAは微塵も混じってないと安心している私に

『俺だって子供の頃から こんなんやった訳やない』 と
父が割り込んできた。


その顔、いっつも 自分で 『生まれつきや』 って言ってますやん!

三重県鈴鹿市のエステティックサロン Beauty air Yukiのサイトはこちら
yukiyamane at 16:57 │Comments(0)TrackBack(0)clip!日記 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔